「とける」と「とろける」の使い分け
Posted at 21/02/27 PermaLink»
一般に、熱を加えて液状になる場合には「とろける」、常温の場合では「とける」が用いられます。
また、「とろける」はおいしいもの、心地よいものに用いられることが多いようです。
まず、「とろける」は基本的に食べ物に使われる言葉で、「鉄や金」などについては「とろける」とは言いません。
氷が「とける」 アイスクリームが「とける」
チーズが「とろける」 刺身が口の中で「とろける」
上記の事から、「氷・アイスクリーム」のように常温で液状になってしまうものに対しては「とける」が用いられ、「チーズ・刺身」のように常温では固体ですが、熱(オーブン・口の中など)を加えると液体あるいは液体に近くなるような食べ物には「とろける」が用いられます。
口の中で「とろける」ような食べ物はだいたいおいしい場合が多く、比喩的に「心地よいもの」に使われる場合がよくあります。
「とろける」は「とける」に比べて情緒的・主観的な表現であることが分かります。
「とろける」ような甘い声や「とろける」ような笑みがこぼれた。
チョコレートの場合、夏場は常温でも液体になってしまい、そのような状況を客観的に描写したものであれば「チョコレートがとけた」であるし、心地よいおいしさというニュアンスを強調するのであれば「チョコレートがとろけた」ということになります。
by:フリーマン3