不調に終わった補強工事の積算条件を見直して再公告
Posted at 07/06/15 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
首都高速道路会社が鋼製橋脚の隅角部補強工事の入札が、不落だったため再公告をするという。
これは、ケンプラッツの記事の引用である。内容は次のとおり
首都高速道路会社が不調に終わった補強工事の積算条件を見直して再公告(2007/06/14)
首都高速道路会社は6月15日,首都高速3号渋谷線にある鋼製橋脚の隅角部の補強工事を再公告する。同社は2007年5月,作業項目ごとに定めた単価だけで契約する方式で同工事の入札を初めて実施。4者が入札に参加したが,総価での入札価格がいずれも予定価格を上回ったので不調になっていた。
入札の不調を受けて,同社は積算の条件を以下のように見直す。
まず,現場監督の夜間の単価を追加する。同工事では,夜間に高速道路の下を通る国道を規制して足場を設置した後,昼間に足場内で作業する。昼夜一律の単価ではなく,昼間よりも割高な夜間だけの単価を別に設けることで,実態に近い積算ができるようにする。
さらに,国道を規制する際の誘導員などの単価を見直す。同社が発注する工事の平均的な単価ではなく,国道の交通量が多い同工事の現場に即した単価を設定する。
技術経費を積算する作業項目も追加する。例えば,鋼製橋脚の亀裂の調査や診断,補修計画の立案などに同経費を加える。
これまで設計変更で対応してきた現場事務所の営繕費も,あらかじめ積算しておく。例えば,同工事では高速道路の高架下に現場事務所を設けられないので,近隣のマンションを借り上げる賃料などを勘案する方針だ。
このことは、何を意味しているのでしょうか。
それは、発注側の予定価格が、市場価格(標準価格)であって、落札率が高いと談合を疑われ、過度な競争心を煽り、2割も3割も下げて落札落札している現状には、どこかに過度の負荷がかかっていることを意味していると思われます。
また、発注側においては、積算段階ですべての工事を平均的な単価で積算するのではなく、工事ごとに現場の条件を考慮した単価を使う必要性を示しており、業者側も単なる価格競争だけでなく、正確に積算し、適正な価格で応札するといった姿勢を訴えている事例ではないかと思われます。
宮崎県においては、一般競争入札導入により落札率が下がってきていますが、そこで起こっている単純価格(数値的)競争(予定価格×比率)、これは予定価格が公表さてれいるがための弊害かもしれません。そんな競争でよいのでしょうか。
※記事は、宮崎日日新聞(2007/06/14)
会社の積算力など重要視していない、落札した業者が工事をしてくれさえすればよいと考えている人もいるような話を耳にしましたが、正に業者泣かせの行政と言いたくなります。
単に、数値の比較で「談合が疑われる」とか「税金の無駄遣いだ」などというのではなく、中身を熟知し慎重に発言していただきたいものです。
投稿者: miyaken 日時: 2007年6月15日 09:42