建設業青年部が東国原知事と意見交換会を計画
Posted at 07/07/04 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
青年部連合会では、連合大会の開催に合わせて、東国原知事との意見交換会を計画しています。
これが、どんな趣旨で、どのように行なわれるのかについては、まだ情報を持っていませんが、宮崎の建設業者として何か行動を起こしたいとの表れなのかもしれません。
意見交換会の話題の中心は、「入札・契約制度改革」になるのではないかと予想できます。ただ、この運用は4月に施行されましたが、6月の県議会が終わるまでは、公共工事の発注はほとんどありませんので、実質、今から運用が始まると言っても過言ではありません。
という事は、「入札・契約制度改革」の是非を論点に持っていくと、結果をみないと判断できないと意見をかわされる結果になってしまいかねません。しかし、建設業者が苦しんでいる現実もあります。それをどう伝えることができるか、いや現状については把握しているはずですから、どのような改善策を提案できるかが、ポイントではないかと思います。その辺をよく考えて、有意義な意見交換会にしていただきたいものです。
まず、頭においておく必要があるとこは、公共工事は減少傾向にある(これは今後も続く)ということと、建設業者数が多いこと、この2点は紛れもない事実ですので、競争の激化は避けては通れない道であるということです。
そして、「入札・契約制度改革」にともなう一般競争入札の導入により、それが加速し、価格破壊が起こっていることが一番の問題点だと思っています。この価格破壊を食い止める方策について提案できれば、それなりの成果が得られるような気がします。
価格破壊による品質の低下が、行政側にとっての一番の懸念材料でしょうから、入札の際に価格だけでなく、施工能力や技術提案などを加えた、総合評価方式の導入を要請するのも方法の一つかもしれません。そこには、技術点が反映される形でなければ意味がありませんので、1点あたり価格の1%、2%の効果を持つような制度が望まれます。
また、技術点には企業の特色や、企業、技術者の努力が反映されなくては意味がありません。これを客観的に判断、評価するのは難しいことでもあります。そこで注目すべきがCPDSの制度ではないかと思います。
CPDS(生涯学習制度)は、技術者が講習(認定を受けたもの)を受けたりした場合にその時間数に応じ、ユニット(ポイント)が与えられるという制度で、技術力の維持、向上を目的としています。ここには、企業ぐるみでの取り組みも必要ですし、技術者個人の取り組みも必要となりますので、企業や技術者を客観的に判断する材料としては、うってつけのものではないかと思います。
例えば、入札の参加条件に担当技術者にCPDSで20ユニット以上などの条件を設けることにより、業者を絞り込むことができます。(CPDS制度では、企業での勉強会企画や技術者の講習会参加などが点数化されてますので、企業の技術力向上への取り組みや技術者の同取り組みが反映されていますので、優良企業であり、優良技術者であるとの判断の根拠とすることができます。)ここで、不適格業者の排除が出来ることになるかもしれません。
また、07/06/26「宮崎県も早急なダンピング防止策を…」で紹介した、価格点と技術点を1対3に設定した入札で逆転落札の記事でもわかるように、技術力を適正に入札に反映してもらうことが、業界にとっての価格破壊の防止策となりますし、行政にとっては、品質確保の材料となりますので、双方にとって有益なものとなります。
このCPDS制度については、平成20・21年度の入札参加資格審査の際に加点の材料として検討しているようですが、ここでの評価だけでは、2年間評価の見直しが行なわれませんので、評価された技術者がその間、在籍しているかは分かりません。そうした意味からも、品質を確保する意味からも個々の入札に技術者の能力を評価する基準(例えばCPDS)などを盛り込む必要性があるような気がします。
追伸) 問題は、このCPDS制度は、協会から情報の発信を何度となく行なっているのですが、なかなか理解を得ていない現実があるということです。(どう周知させるかが協会の課題なのかもしれませんが、会員にとっては、情報をどう活用するかが課題ともいえます。)
新聞の記事で見たのですが、高所得者ほどインターネットをよく利用しているとか…情報を早く入手し、それを活かすことが高収入につながるとか??
投稿者: miyaken 日時: 2007年7月 4日 11:47