宮崎県の総合評価方式について
Posted at 07/08/21 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
総合評価方式には、標準型、簡易型、簡易型?、特別簡易型があり、加算点も10点、20点、30点とあり、入札の規模などにより使い分けをするみたいです。
この方式が、落札金額にどの程度、影響するかを簡易的に調べることにします。例として、予定価格が1億円の物件で検証をします。
通常ですと、最低制限価格(75%程度)の7,500万円ぐらいで落札されることになりますが、ここで総合評価の加算点が影響を与えることになりますが、1点あたり1%程度(この場合75万円)影響しそうです。
実際に評価の項目で30点差がついても、それが加算点では圧縮され、加算点の満点が10点の場合が3点、20点の場合が6点、30点の場合が9点分しか反映しませんので、数百万円の逆転が限界ということになります。
ここで、評価の項目に目を向けますと、業者間での評価にそれほど大きな差が出る要素がない(普通の企業には)ような気がしますので、大逆転劇が起こることはなさそうです。
なぜ、「総合評価なのか」について考えると、まず低価格入札による品質低下の恐れがありますので、企業の施工能力を考慮することが挙げられます。また、緊急災害時に必要となるのも地域の業者となりますので、その地域における日頃の地域貢献を考慮することも挙げられます。
現行の総合評価には、このような項目が盛り込まれているものの、企業間の差がつきにくい内容となっており、あまり意味を成し得ていない、入札業務を煩雑にするだけになってしまっているような気がします。その辺を検討する必要があるような…。
当協会でも、総合評価方式の検討委員会を早急に組織し、より良い方法を検討し、地場建設業が守られ、品質が守られ、当然、競争性も失われないような方法を県に対し要望できればと思っています。
やっぱりダーツゲーム的に落札者(参考:2007/06/21「公共工事の価格破壊はいつまで続く??」)が決まっても、品質確保などなど不安材料が山積のような気がしますから…
投稿者: miyaken 日時: 2007年8月21日 10:24