「落札率99%でも談合でない」なら、入札はいらない
Posted at 07/10/26 PermaLink» Comment(2)» Trackback(0)»
久々の「ケンプラッツ」の記事(「落札率99%でも談合でない」なら、入札はいらない 2007/10/22)からの引用です。
記事の中に予定価格について「工事を標準的な方法で施工する際に必要となる原価と利益について、実勢価格の調査などを基に積算したもの。発注者が入札に先立って定め、落札を認める上限価格となる。」と記されています。
確かにそのとおりなのですが、発注者が行う積算は入札の数ヶ月前に行われていますので、現在のような原油高により燃料費が度々上がっているような状況下においては、予定価格が上限となると実勢とそぐわないケースもありえます。
左の図は、先日(10/23)の青年部連合大会時の清治真人氏(前国土交通省技監)による基調講演の資料からの抜粋です。
この図で注目したいことは、応札額は予定価格以上にも分布しているということです。すなわち、標準的に積算を行い、その仕事に見合う利益を上げようとすれば、その金額は予定価格に近づくということになります。
すなわち、「落札率が高い=談合の疑いがある」とは一概には言えないということになります。発注者(行政)は、この予定価格について一般に詳しく説明する責任があることを何度となく述べていますが、なかなか説明されませんね。
図で紹介した応札行動が通常の入札の姿なのでしょうが、宮崎県が行っている現行の入札においては、予定価格が公表され、最低制限価格も以前ですと70-80%、昨日の見直し後ですと80-85%となっていますから、過度な競争により最低制限価格付近に応札が集中するといった構図となっています。
過度競争による地場建設業の衰退が、宮崎にとって利益をもたらすのでしょうか…良く考える必要があると思います。
投稿者: miyaken 日時: 2007年10月26日 10:00
"「落札率99%でも談合でない」なら、入札はいらない"へのコメント
CommentData » Posted by kenta at 07/10/26
なるほど・・・
会社が健全経営できれば、法人税もしっかり治めるし
個人の給与もあがり、経済が活性化する
それにより税収がふえ、国、県、市の財政が豊かに・・・
これが理想なんですよね、
理想に近づけるためには、行政に依存するだけでなく各個人(会社)が自立することが大切ですよね。
国民の皆様我々も頑張りますのでご理解下さい。
このブログも、どんどんアピールして、建設業を理解して戴いてください。
CommentData » Posted by 会員 at 07/10/26
今の宮崎県の入札制度は、デフレスパイラルに陥ることを助長するシステムであるとも言えますね。非常に危険です。
こうした正しい認識を持つことが大事だと思います。