宮崎政経懇話会「県央地区例会」
Posted at 07/11/15 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
講師、富士通総研上席主任研究員の柯 隆(か りゅう)さん、テーマ「北京五輪と中国経済…日本企業にとってのチャンスとリスク…」の講演を聞きました。
中国は、来年の北京五輪を控え高い経済成長を続けており、この成長は、胡錦濤国家主席と温家宝首相が任期を迎える2012年までは続くであろうこと、一方、貧富の格差も同様に拡大し続けるであろうこと、この2012年が一つの山となるであろうことを話されていました。
また、悪化し続ける環境汚染問題にも触れられ、北京ではスモッグのため強風の吹いた翌日でないと青空を見ることが出来ないほどで、暑い8月に予定されている北京五輪も、偏西風の吹く10月に延期される可能性もあることを話されました。
環境問題については、ODAなどの協力を受けてはいるもの、廃棄物の処理に利益の7-8%を費やされるため、視察のときは処理装置を動かすが、通常は処理しないまま排出しているのが現状であり、経営者のモラルの問題について指摘されました。
さらに一番問題となることが「信用がないこと」だと指摘、買い物などで100元札を出すとその場で偽札でないかをかざして見るとか、後でトラブルにならないためには合理的かもしれませんが、市場経済で最も大切な信用が欠如しているということです。(取引は信用がないと成立しないということでしょう。)
こうしたことから、中国は世界経済のエンジンの一つになりつつあるが、共存共栄の関係にはならない。刺激し合いながら良い関係を築いていくべきだろうと提言され、話を締めくくられました。
これは、この講演のメインなのですが、私が一番心に残ったことは、宮崎のことについて付け加えを求められてからの内容です。
「日本には資源がないからとよく聞きますが、日本は素晴らしい資源を持っています。」前者の資源はエネルギー資源でしょうが、今後重要視される資源は後者の資源「水」ということです。
ここで、頭を過ぎったのが海外に行く際、よく注意を受けるのが飲み水についてなので、水がきれいだ(水道水がそのまま飲める的なこと)ということかと思いきや観光資源としての水ということです。「海」「温泉」「雪」この水に関係する資源を活用することがポイントだとか…。
さらに、日本人が海外(アジア圏)のホテルでテレビをつければNHKを見ることが出来ます。夜の街にも日本人が行けるカラオケみたいなものがあります。その辺に観光宮崎の外国人(アジア圏)向けのポイントがあるのでは…。(確かに納得してしまいました。)
人々に訪れていただくためには、目的物(きれいな自然、スポーツのキャンプなど)があっても、それを取り巻く様々な環境整備が必要だということでしょう。観光地、宿泊先、その行程とすべての場面で満足していただくことが、重要なのかな…??
投稿者: miyaken 日時: 2007年11月15日 09:34