「体に関する言い伝え」はホントなの…
Posted at 08/01/16 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
アメリカでは、一般によく信じられている体に関する言い伝えについて、医学的な裏付けがないばかりか、誤りのものもあるとする研究をインディアナ大のチームがまとめたようです。(12/22発行の英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」クリスマス特別号に論文掲載)
その内容は下記のとおりなのですが、日本でもよく言われていることです。
言い伝え |
判 定 |
1日にコップ8杯以上水を飲むのがよい | 食物に含まれる水分を忘れ、必要な水の量だけが伝わっているらしい。普通にジュース、牛乳などを飲んでいれば十分。飲みすぎると逆に有害になることがある。 |
私たちは脳の10%しか使っていない | 「アインシュタインがそう言った」という説まであるが、脳の画像診断や代謝の研究などから、私たちは脳のかなりの部分を使っていることがわかっている。 |
毛や爪は、私たちが死んでからも伸びる | 死後に皮膚が乾燥し、張りを失ってそう見えるだけ。本当に伸びるにはホルモンの込み入った働きが必要で、死後には起きない。 |
毛をかみそりでそると濃くなる | 1928年に、毛をそっても毛の成長に影響しないと実証した研究があり、最新の研究でもそれを裏付ける。ただ、そった毛の先端は太く、黒っぽく見える可能性はある。 |
暗いところで本を読むと目が悪くなる | 影響はないということで大多数の眼科医の意見は一致している。昔に比べ、最近は夜の照明が明るくなったのに、近視が増えている事実とも矛盾する。 |
七面鳥を食べると眠くなる | 含まれているアミノ酸・トリプトファンが眠気を催す可能性はあるが、実は豚肉やチーズのほうが含有量は多い。ただ一般的に、食べると脳血流が減って眠くなる事実はある。 |
携帯電話は病院の医療機器に影響する | 「計器異常」などの報告があり、多くの病院で使用が禁止されているが、英米の研究では頻度は非常に低い。むしろ医師間の連絡が改善し、医療過誤が減るとの研究もある。 |
言い伝えは、単なる噂話ということなのでしょうかね…。w
米インディアナ大チームの論文は、結びで「このような言い伝えを信じるだけなら実害はないが、根拠のない治療法を勧めることは実害をもたらす可能性がある」とし、科学的根拠に基づく医療の重要性を訴えています。
携帯電話の医療機器への影響について、2006年に総務省は、実験の上で「心臓ペースメーカーからは22cm程度以上離す」などとした現行指針が妥当だとしているようです。
実際に影響を及ぼすのか疑問も生じますが、可能性が否定できない限り、その使用を極力控えるといった姿勢が望ましいということなのでしょう。
昔からの言い伝えや方法など、近年否定されているものも少なくありません。特に医療関係では、昔はこうしていたのに、今は全く逆のことをといった例もあるようです。古い知識にとらわれず、最新情報の入手に努めましょう!!
投稿者: miyaken 日時: 2008年1月16日 09:51