この暫定税率の復活を巡っては、様々な意見があろうかと思いますが、行財政上から見れば、現段階では最善の策かと思います。

暫定税率の失効により国及び地方自治体は相次いで歳入減による道路建設等の凍結を打ち出しました。こうした歳入減への対応策もないまま暫定税率をなくすことは、全国的な混乱をもたらすものとなりますからね。

民主党は「民意に反した強行採決」と批判をしていますが…民主党のいう「民意」とは何なのでしょうか??

暫定税率の失効で、ガソリンは確かに25円安くなり消費者としては確かに助かりました。民主党のいう「民意」の焦点はココにしかありません。

その裏にある、道路建設を願う地方民の意見は民主党にとっては「民意」ではないのです。地方の必要な道路は造るとはいっていますが、財源も補償もありませんからね。

また、この法案は一括法案ですので、その他の部分、例えば先日紹介した「酒税」の問題（「ガソリン値上がり間近…」2008.04.28）で、暫定税率復活を願う中小酒造蔵元の声も民主党にとっては「民意」ではないのです。

つまり民主党は「民意」を掲げながら「民意」など考えていないのです。国民に良い印象を与えるためだけの上っ面の手法をとっているだけにしか過ぎないように思えます。

さらに、民意を代弁するための国会議員であるのに、参院で第１党である民主党なのに、議論を先送りし、議会運営を行わず結論を出さない。これが民意を代弁する国会議員のすることなのでしょうか。

一方、与党（自民党・福田総理）は、国民のガソリン値上がりに対する反発を予想しながらも、その他の影響（歳入減問題など）を考え、最後の手段として「みなし否決」による衆院再議決に踏み切ったことは、民意を代弁する国会議員としての一定の役割は果たしたのではないでしょうか。（私は評価しますが…）

でも、今朝のガソリンスタンドの価格156円（昨日までは124円）を見ると、ガソリンは安い方が良いと思うのですがね。w（国の運営を考えると、国民の一人一人がどこかで我慢しなければならない部分が出てきますよね…庶民は辛いよ!!）