宮崎県の新入札制度(1/20~)…
Posted at 09/01/13 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
「地域貢献度重視 県の新入札制度20日から」(宮日プレス2009.01.12)新聞紙面にはもっと詳しく書かれていました。
このことは県が発表した際に、このブログでも「地域企業育成型の入札が導入されます…」(2008.12.17)と紹介を兼ねて書きました。
総合評価落札方式の一つとなりますが、企業の負担や業務の効率化を考え、評価項目については事前申請(現在受付中)を行い、その結果をデータベース化することで、入札の際にスムーズに結果が出るようになっています。
県側は、激化する価格競争の緩和につなげたいと考えているようですが、加算点数は10ですから、大幅な逆転は不可能ですから、最低制限価格付近に集中することは目に見えています。
また、総合評価落札方式の導入により逆転があったと発表されていますから、一般から見れば、入札制度の改善が進んでいるかのように思われがちです。
しかし、実際には落札率が大きく上がったわけでもなく、最低制限価格を狙った入札から何ら変わっていません。現段階では、価格競争緩和に繋がっているとは言えない状況です。
今回、2,000万円未満の小規模工事で導入される「地域企業育成型」についても価格競争の緩和に繋がるとは考えにくい面はありますが、地元の企業が落札しやすくなる点は歓迎すべき点でしょうね。
さらに、工事が完成するまで次の入札に参加できないことも盛り込まれていますので、落札企業が集中することが回避され、次の入札に参加するためには早期の完成が必要となるため、工期の短縮などの利点が含まれていることも確かです。
こうして考えると、宮崎県の行った入札制度改革が段々と改善されていることは確かなのですが、建設業界の体力が弱っていることも事実です。
宮崎県に価格競争の緩和を行いたいという意思が本当にあるのならば、もう一歩踏み込んだ抜本的な改善を行っていただきたいものです。
現在の80数%という落札率では、企業が利益を上げ運営していくことは難しい状況です。せめて90%前後の落札率になるような制度になることを願っています。
投稿者: miyaken 日時: 2009年1月13日 10:04