長崎県が最低制限価格の引き上げ試行…
Posted at 09/02/02 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
長崎県は「緊急経済・雇用対策 拡大会議」(1/22開催)で決定された、最低制限価格の引き上げの試行を2月1日より実施するようです。
最低制限価格90%は、すごく画期的であるように思われます。(宮崎県とはシステムの違いがあるようなのですが…)
これを長崎県が試行するに当たっては、説明資料も準備され落札率が下がったことによる弊害がデータとして示されており、注目すべき点は、しわ寄せが安全管理面に出ているということで、宮崎県でも同じような状況にあるのではないかと心配されます。
この最低制限価格の引き上げの問題については、宮崎県でも議論されることはあるのですが、平成19年10月に入札契約監視委員会の指摘を受け、概ね70~80%だったものを80~85%に引き上げられました。
この最低制限価格の引き上げは、画期的ではあったのですが、一般競争入札により価格競争が激化した入札制度においては、最低制限価格を狙った入札が横行し、会社としての利益確保が殆どできない状況が続いているのが現状です。
更なる最低制限価格の引き上げについては、東国原知事は検討する意思すら見せない状況で、総合評価落札方式などの導入により落札率が上がるとの考え方のようですが、僅かな金額の逆転はあるものの大きく影響しているとは考えにくいのが現状です。
全国的な雇用不安が広がった昨年末に「経済・雇用緊急対策」を取りまとめ、公共工事の前倒し発注を含む60億円にも及ぶ予算措置を行うようですが、その効果を価値あるものにするためにも、落札率を引き上げ、会社がある程度の利益を確保できる状況を作ることが必要であるように思えます。
こんなことを書くと批判を受けるのかもしれませんが、会社は利益の確保がなければ成り立たないということも分かっていただきたいところです。(これは、建設業に限ったことではありませんよね。)
投稿者: miyaken 日時: 2009年2月 2日 09:29