地域防災について…
Posted at 11/07/04 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
標高表示板を宮崎市内に設置する計画をたて、実行段階に入っています。
これは当協会長が、大分県佐伯市で見かけた電柱表示で、大分県建設業協会佐伯支部が市内の3000本ほどの電柱に設置しているようです。
佐伯市は、基本的に標高が低いため、常日頃から津波に対する危機意識が高いといったことも背景にあるようです。
東日本大震災後、津波被害への危機感から市民の関心が、自分たちの生活している地域の標高に向いており、宮崎市へも問い合わせがあると聞いております。
そうした市民の声に応えるべく、標高を6段階に色分けした地図を最近公開しました。市民の声に応える姿勢としては、ある意味評価はできます。
が、しかし、地図を公開したところで実際に見る市民がどれ程いるのかは未知数です。そんなことより、もっと市民が日常的に利用する場所(上の電柱掲示であったり、普段買い物する店舗であったり、金融機関であったり)で、常日頃から目にしていた方が、市民の意識の度合いが大きく違ってくることは明らかです。
標高表示にも変に危機意識を煽るなどといった意見もありますが、危機意識を持つことも防災対策という枠組みから見れば一定の効果と評価しても良いのではないでしょうか。
宮崎市の場合、電柱掲示となると景観条例などの規制を受けるなど難しい問題もあるようです。でも、「景観」と「人命」どちらを重要視するのか…となれば、答えは明らかです。
また、民間の店舗に於いても、大手フランチャイズ系は、店舗の外装などに制約があり、基本的に店舗への広告、掲示物は禁止となっているようです。ここでも「外観」と「人命」どちらを重視するのか…となれば、答えは明らかです。
こうした店舗との交渉などを通じ、「外観」にこだわれば設置されない、地域のことを考えれば設置される。近いうちに地域のことを考えてくれる店舗と地域より建前を重視する店舗とに色分けされることになります。
ただし、すべての店舗と交渉はできませんので一概には言えませんが、ある程度の系列店を持つところは交渉を進めています。また、設置してほしいという声もそのうち聞かれるようになるかもしれません。
この1・2ヶ月内には、市内各所で標高表示を目にする機会が出てくると思います。日常的に自分たちの生活している土地の高さを意識し、万が一の際、どう行動するべきかよく考えることが必要です。
さてさて、あなたは地域のことを考えてくれるA店と地域のことを考えてくれないB店どちらを利用しますか。
久々に仕事上での愚痴を記事にしてしましました。この標高表示板設置は、協会活動として行いますので、追ってその活動状況を記事にしたいと思います。
以前なら正当性のあったことも時代の流れで変わってきています。原発の安全神話もしかりです。時代の流れに柔軟に対応してこそ、地域とともに共存できる企業となりうるのではないでしょうか。
投稿者: miyaken 日時: 2011年7月 4日 10:04